| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 理工学術院 大学院基幹理工学研究科 | 教授 | 小川 卓克 |
- 研究成果概要
プラズマ物理に関連する, 半直線上の非線型シュレディンガー方程式の初期値境界値問題を林 仲夫氏(早稲田大理工), 佐藤 拓也氏(現 愛媛大・理)と共同で考察し, L^2空間での積分方程式を満たす解の適切性とその臨界指数を確定し, 解の有限時刻での爆発について研究した.この結果はエネルギ-クラスでの非線型境界条件と内部非線形性の双方がスケール臨界を含むような設定での初めての可解性の結果であり, これまではより高い正則性を与えた, 線形非斉次の境界条件にのみ知られた設定であった([1]).
また半平面における非線型シュレディンガー方程式を非線型境界条件の元で考察し, エネルギークラスにおける解の適切性と非線型べきの臨界性を津原 駿氏(現 北大・理, JSPS・PD), 佐藤 拓也氏と共同で明らかにした. この結果は, 臨界次元における, 臨界時空分散評価のある一面を与えた成果であって, 初期値問題への時空ストリッカーツ評価が破綻するスケール次元での解析を境界条件付きで与えた結果を用いる.
他方, 清水扇丈氏(京都大・理)と共同で, 非圧縮性粘性流体の自由境界問題に対して, 藤田-加藤の原理が適用可能なスケール臨界空間における時間大域的適切性を, 半空間に近い非有界領域で非有界境界を持つ設定で確立した. この結果は, 半空間ではない非有界境界を持つ場合でも, 超関数の一部を含む初期値に対して, 藤田加藤の原理を確立した([2]).
対流拡散方程式は流体運動を記述するもっとも簡潔なモデルでその初期値問題を藤田-加藤の原理に立脚した, 一様局所ルベーグ空間で可解性を議論し, その連立系に対する大きな初期値への時間大域解の存在と適切性をR. Haque氏(ラジャシヒ大), 岡田篤子氏(北里大)と共同で証明した. 特に同空間での無条件一意性と, 時間大域解の存在により, 空間周期解や準周期解を含む空間遠方で減衰しない解の存在が保証された ([3]).