表題番号:2025C-127
日付:2026/04/01
研究課題スペインアメリカとオペラ
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 理工学術院 創造理工学部 | 准教授 | 岡田 敦美 |
- 研究成果概要
当該研究は、従来から行ってきた、広義のメディアに関する研究を発展させたものであり、音楽芸術でありながら、セリフということばや物語性を伴うオペラが、明示的及び間接的にメッセージ機能を持つことに着目するものである。オペラは舞台装置のみならず多くの音楽家(オーケストラ、ソリスト、合唱、舞踏家等)を動員し、且つドラマチックな物語展開を伴うものなので、限られた芸術の理解者というよりむしろ上流階級に社交の場を提供したものであるという側面が目に付きやすい。しかしヨーロッパに於いても、オペラ劇場が社交空間となる前には、必ずしもそうではなかったことが知られているのである。当該研究では、オペラの本場とされるヨーロッパなどと比べてオペラ作品の制作において知られるものが少なく、欧米より所得水準が限られていると考えられる地域であるラテンアメリカ(特にメキシコ)において、オペラはどのような位置づけを与えられ、ラテンアメリカにおいて、オペラがどのような展開を見たのかを考察し、その特徴を探ることに着目することとした。全体像を概観すると、かつて輸出経済で潤ったブエノスアイレス(コロン劇場)やハバナ(コリセオ劇場)、メキシコシティ(芸術パレス)などには古くから大きな劇場があり、今日でも国外で活躍するソリストを輩出している。本年は、ラテンアメリカで作曲された主要作品のデータを収集し、作品へのアクセスを試みたものの、公演機会も限られているものが多いため、作品そのもの(録画など)へのアクセスは限られたものの、メキシコの作品を見ることができた。またメキシコのオペラと政治の関係について考察した。