表題番号:2025C-110 日付:2026/02/02
研究課題TENGを用いた海洋エネルギー発電システムの開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 教授 史 又華
研究成果概要
海洋は地球表面の約70%を占め、極めて大きなエネルギー生成ポテンシャルを有している。特に、海洋エネルギーは、地球・月・太陽の運動や重力相互作用に起因して発生し、安定かつ長期的な電力供給源として利用可能である。本研究では、摩擦帯電現象を利用したTriboelectric Nanogenerator(TENG)を基盤とする海洋エネルギー発電システムの開発に取り組んだ。特に、小型・軽量で、不規則かつ低周波な波浪および海流運動からエネルギーを回収可能な高効率ハーベスティングシステムの構築を行った。

具体的には、回転型およびスライディング型TENGシステムを設計し、材料選択、電極構造、ならびに複数TENG素子の接続方式の最適化を行った。さらに、海洋環境下での使用を想定し、耐水・耐塩害性を考慮したブイ構造設計と、エネルギーハーベスティング・蓄積用のインタフェース回路を開発した。試作デバイスの評価では、低周波振動条件下において安定した電力出力が得られることを確認するとともに、複数TENGにおける動作周波数および位相差が出力特性に与える影響を解析した。その結果、不規則かつ低周波な波浪・海流環境において、回転型TENGを用いることで分散型Internet of Things (IoT)機器への自己電源供給の実現可能性を示した。