表題番号:2025C-099 日付:2026/02/02
研究課題軸流圧縮機内部で発生する音響共鳴の構造解明に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 准教授 藤澤 信道
(連携研究者) Leibniz University Hannover Leader of Compressor Group Dajan Mimic
(連携研究者) Leibniz University Hannover Professor Joerg Seume
研究成果概要

圧縮機内部で発生する流動不安定現象は、設計と運転において最も重要な課題の1つである。旋回失速は激しい翼振動を引き起こし、構造物の損傷や騒音を発生させ、圧縮機の性能を低下させる。旋回失速に関しては多くの研究がなされているが、近年不安定現象が発生する際に連動して形成される音響共鳴に焦点が当てられている。音響共鳴は、重大な音響加振をもたらし、極端な場合、その音圧変動によって構造物が破損する可能性がある。本研究は、圧縮機内部の流動現象と音響共鳴の関係性を明らかにし、音響共鳴の発生構造を明らかにするものである。そこで、In-house CFD(数値流体力学)コードを用いて、4.5段軸流圧縮機を対象にDelayed-Detached Eddy Simulation解析を実施した。その結果、音響共鳴発生時には、3段目動翼の翼端漏れ渦の非定常的な変動が音響共鳴の周波数と同期することで、流れと音響のフィードバック構造を持ちながら音響共鳴が初生することが明らかとなった。また、音響共鳴による形成される圧力波が各動翼の負荷を変動させることで、非軸対称な流れ場となること分かった。音響共鳴により形成された非軸対称な流れ場が流量低下とともに発達することで、1段目動翼Tip先端でスピレージを起こし失速に突入することが解明された。以上より、軸流圧縮機で発生する音響共鳴の初生構造および詳細な流れ場、加えて失速への関連を明らかにした。

本成果は6月開催の国際学会にて報告予定である。