表題番号:2025C-041
日付:2026/03/31
研究課題『万葉集』の漢字・漢語の研究
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 文学学術院 文学部 | 教授 | 高松 寿夫 |
- 研究成果概要
下の「研究成果発表実績」に示した成果は、いずれも本研究課題に係る部分を有する。
「書評」がもっとも本研究課題とのかかわりが深い。依頼により引き受けた書評であったが、まさに万葉集の漢語表現を主題とする研究書であり、その内容に触発されて行った独自の調査・考察の結果、いくつかの新見を得、それを紹介することに多くの紙幅を割いた。
「論文」では、柿本人麻呂が外来の諸制度の導入によって生じた当時の社会の緊張感に敏感な創作活動を行っていたことを指摘したが、「外圧」という近代の漢語がどのような状況の中で創出され、定着して行ったかについて語誌を確認することも行い、間接的ながら、上代の漢語受容に関するヒントも得たように感じている。
「注釈」は9世紀の渤海における作文を対象とするものであるが、同時代の日本の語彙との共有性と相違点との双方についての知見を得る端緒を得た。
「講演」は江戸時代前期の僧契沖の万葉集研究について話したが、万葉集の漢語研究の面でも特に示唆的な研究を多く残した契沖の研究経歴を改めて確認する機会となり、貴重であった。