表題番号:2025C-031
日付:2026/03/06
研究課題白銀期ラテン文学の都市,宮廷,権力
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 文学学術院 文化構想学部 | 教授 | 宮城 徳也 |
- 研究成果概要
2025年度の特定課題研究に「白銀期ラテン文学の都市,宮廷,権力」と言う題目で採用していただき,これを資金の一部として,9月にギリシア研究出張を行ない,アテネの国立考古学博物館,アクロポリス博物館,未訪だったベナキ博物館を調査,研究のために訪れ,先史時代,古代,中世のギリシアの遺産を実見することができた.さらに,今年度は,イスタンブールに三日滞在したことにより,予定していたトロイア遺跡は,体調不良のため断念したが,イスタンブール航行学博物館で,主として現在トルコ共和国のあるアナトリア半島,かつてオスマン帝国の支配下にあった中近東出土の古代遺産を実見し,さらにトロイア出土の陶器などを先史時代からローマ時代後期まで編年的に整理した展示を見ることにより,古代全体への理解が深まった.さらに,ギリシアでは初めてオリュンピア遺跡を訪ね,同地の博物館で,オリュンピア競技会の汎ギリシア性を考える契機を得た.昨年に引き続きデロス島を訪ね,遺跡,博物館を丁寧に精査し,途中のミコノス島の考古学博物館でほぼ最古のトロイア戦争関係の図像表現の浮彫が施された陶器を実見し,さらにトゥキュディデス『歴史』にも言及されている,デロス島民の墓所のあるレネイア島出土の陶器群は圧巻,古代都市のありかたを考えるヒントとなった.また初めて,ミケーネ時代から古代都市アルゴスを訪れ,ヘレニズム時代の劇場を詳しく見ることでき,考古学博物館は開館時間を過ぎていたので,今年度以降に課題を残したが,いずれにして,特定課題研究に採択されたおかげで,白銀期ローマ文学の都市,宮廷を考える上でも大きな成果を得ることができた.