表題番号:2025C-013 日付:2026/04/01
研究課題シビックテック活動と地方行政システムとの関係に関する国際比較研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 政治経済学術院 大学院政治学研究科 教授 稲継 裕昭
研究成果概要
本研究は、複雑化する地域課題に対応するため、市民がテクノロジーを活用する「シビックテック活動」と「地方行政システム」の関係性を国際比較の観点から考察した。
従来、日本の地方自治は大陸型の融合型をルーツとし、行政主導のサービス提供が中心であった。しかし、人口減少や財政難により、税金を投入すれば最適なサービスが提供される「行政の自動販売機モデル」は限界を迎えている
本研究では、デンマークにおける市民参加型の「ユーザーデモクラシー」や、英国の市民通報アプリ「FixMyStreet」
、スペイン発の参加型合意形成プラットフォーム「Decidim」などの先進事例を調査した。これらの事例では、市民が単なる「サービスの消費者」にとどまらず、自ら身近な課題解決に関与する「エブリデイ・メーカー(日常の創り手)」
として機能するよう、行政がデータを開放し、協働のプラットフォームを構築していることが明らかになった。
本研究の成果は、日本の地方自治における新たな官民連携と、デジタル民主主義の社会実装に向けた理論的基盤として今後成果を取りまとめていきたい。