表題番号:2024R-046 日付:2025/03/28
研究課題局所的な血流制限が脳活動に与える影響
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) スポーツ科学学術院 スポーツ科学部 教授 宝田 雄大
研究成果概要
 以前から脳活動状態が最大随意筋力に与える影響」について、研究活動を行っている。2025年度以後は局所的な血流制限下の筋収縮中の運動システム活動状態を力覚増大との関連で調べる予定である。そのため、2024年度は局所的な血流制限が脳活動に与える影響をfMRIの脳機能画像を取得し調べることを念頭に研究活動をおこなった。その結果、局所的な血流制限が脳活動に与える影響を調べるためのブロックデザインの作成、磁場環境下での握力測定装置によるデータ収集及び表面筋電図による両側前腕筋群の活動電位の導出をおこなうことができた。しかし、当初予定していたfMRI撮像中の握力と筋電図同時測定は脳機能画像への大きなノイズ発生のため断念した。そのため、表面筋電図による両側前腕筋群の活動電位の導出はfMRI撮像前に実施することとした。にもかかわらず、表面電極の両側前腕装着に加え、非磁性体の特製握力計による圧測定とfMRIによる脳機能画像の同時測定では予想以上のノイズ発生がおこり、その軽減策を講じることに多くの時間と労力が割かれ、予定していた「局所的な血流制限が脳活動に与える影響をfMRIの脳機能画像を取得し調べる」目的は達成できなかった。そのため、予定していた研究経費の一部は、当該研究目的と関連した次年度研究内容の精査のためのWeb調査費に充当させた。その結果、局所的な血流制限が脳活動に与える影響をfMRIの脳機能画像を取得し調べることで、次年度以後に予定している局所的な血流制限下の筋収縮中の力覚増加のメカニズムあるいは最大随意筋力のメカニズムの研究が促進されることがわかった。そのため、まとまった人数の被検者を対象として局所的な血流制限が脳活動に与える影響をfMRIの脳機能画像を取得解析し、局所的な血流制限下の筋収縮中の力覚増加のメカニズムあるいは最大随意筋力のメカニズム解明に取り組みたいと考えている。