表題番号:2024R-040
日付:2025/05/07
研究課題社会的孤独・孤立を防ぐ地域福祉実践者の養成・展開に関する研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 人間科学学術院 人間科学部 | 教授 | 扇原 淳 |
- 研究成果概要
- 本研究は、社会的孤独・孤立の深刻化を背景に、地域におけるつながりを再構築する担い手としての「地域福祉実践者」の育成と、その展開可能性を探ることを目的とした。
北海道更別村で展開されている「コミュニティナース」の取り組みに関してフィールドワークを実施したが、事業者は、住民の日常に寄り添い、対話を重ねることで、潜在的な孤立や心身の不調の兆しを早期に察知し、地域の関係性の中で支援や取り組みへとつなげていた。また、地域の特性を生かした新たな事業計画も検討されていた。2つの自治体職員を対象に、社会的孤独・孤立の予防を目的とした「ステイホームダイアリー」の活用に関する研修を実施した。その結果、関連部署との連携の在り方や、個人情報の取り扱いといった課題に加え、教育機関での活用可能性についても検討がなされた。
社会的孤独・孤立の防止に向けた地域福祉実践者の養成においては、既存の制度や専門性だけに依存するのではなく、日常生活の中で関係性を育むアプローチが重要であり、今後は、自治体の特性に応じた仕組みと行政が保有する各種データとの連携による取り組みの評価・検証を行う。