表題番号:2024R-032
日付:2025/04/11
研究課題MRI対応型大動脈解離病態シミュレータを用いたハイリスクB型解離の解剖学的特徴の 解析
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学術院 大学院先進理工学研究科 | 准教授 | 服部 薫 |
(連携研究者) | 創造理工学部総合機械工学科 | 助手 | 許 雪童 |
(連携研究者) | 理工学術院 | 教授 | 岩﨑清隆 |
- 研究成果概要
Stanford B型大動脈解離の標準治療は降圧療法であるが,慢性期に偽腔拡大が進行し,大動脈破裂を引き起こす症例がある.このような高リスク症例には,偽腔拡大が顕在化する前(亜急性期)にエントリーを閉鎖する先制的ステントグラフト治療が推奨されている.しかし, 偽腔拡大を予測する上で有用な臨床的指標が乏しく,高リスク患者の診断が困難な状況にある.
本研究は,偽腔拡大リスクの高いB型解離の特徴を "形態と流れ"の観点から解明することを目的とする.上行~弓部大動脈の"屈曲"および"捻れ"形態が異なるB型大動脈解離モデルを構築し,偽腔内の流れを4D-flow MRI で分析した.本年度はさらに, 大動脈の形態と流れの関係をより深く理解するため,数値流体力学(CFD)解析による評価を行った. その結果,上行~弓部大動脈の"屈曲"や"捻れ"形態はエントリー発生の最大好発部位である遠位弓部大動脈の流れに影響を及ぼすことが示唆された.