表題番号:2024R-027 日付:2025/03/29
研究課題分子シャペロンHSP47によるコラーゲン3重らせん構造の安定化解析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 講師 藤井 一徳
(連携研究者) 井上 陽々
研究成果概要
本研究では、分子シャペロンHSP47がもつ、プロコラーゲン3重らせん構造を安定化する機能の詳細を明らかにすることを目指した。まず、酵母2-hybrid法を応用して解析を行った。転写制御因子GAL4の転写活性化領域ADまたはDNA結合領域BDを融合したコラーゲン様ペプチドを同一酵母内に共発現させ、さらに、条件的メチオニンプロモーター制御下に組み込んだHSP47の発現を制御した。このシステムを用いて、コラーゲン様ペプチドが形成する3重らせん構造の熱安定性にHSP47がどのように影響を与えるのかを解析したが、明確な差は確認できなかった。より精度の高い解析が可能なシステムを用いる必要があると考え、化学合成したコラーゲン様ペプチドと大腸菌発現系を用いて発現させたHSP47を用いて解析を行った。その結果、HSP47結合配列をもつコラーゲン様ペプチドが形成する3重らせん構造の熱変性温度は、HSP47添加により上昇することが明らかになった。