これまでの横断研究によって，眼底血流には加齢の影響があることを明らかにしたものの，運動習慣の有無の影響は明らかにはできなかった(Liu et al. PlosOne 2022）．そこで，本研究では，既存の800名の眼底血流に関連する様々な指標を用いて，運動習慣の有無について検討した．その結果，運動習慣の影響については明らかにすることができなかった．そこで，追加の解析として，顔面の皮膚血流データ400名分を用いて，血流指標から実年齢を推定するモデルの構築を試みた．年齢を３グループに分けた場合，血流指標のばらつきが大きく，モデルが収束しなかった．そこで，多重線形回帰モデルで血流指標から実年齢を推定するモデルを構築したところ，実年齢に対して予測値が概ね±15歳に入っている推定式を得ることができた．本成果は来年度の学会において発表すると同時に，実用化に向けた取り組みをする予定としている．