表題番号:2024N-004 日付:2025/04/01
研究課題漢~宋における都城・陵墓の思想空間に関する学際的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 城倉 正祥
(連携研究者) 早稲田大学文学学術院 教授 川尻秋生
(連携研究者) 早稲田大学文学学術院 教授 田畑幸嗣
(連携研究者) 早稲田大学文学学術院 教授 飯山知保
(連携研究者) 大谷大学・社会学部 教授 武田和哉
(連携研究者) 京都大学・人文科学研究所 教授 古松崇志
(連携研究者) 大阪市文化財協会 学芸員 積山洋
(連携研究者) 奈良文化財研究所 古墳壁画室長 廣瀬覚
(連携研究者) 愛知学院大学 教授 加藤一郎
(連携研究者) 中国社会科学院考古研究所 教授 董新林
(連携研究者) 早稲田大学大学院文学研究科 博士後期課程 呉心怡
(連携研究者) 早稲田大学大学院文学研究科 博士後期課程 髙橋亘
研究成果概要

 本研究課題は、研究代表者の城倉が特別研究期間を利用し、中国を中心として1年間活動することを通して、中国都城・陵墓の礼制建築に関する国際的・学際的研究を進めることを目的とした。しかし、当初、中国に滞在して研究に従事することを想定していたものの、諸般の事情により長期の滞在許可を得ることが出来なかったため、年度初めに学内の研究推進部に計画変更を申し出て、国内における研究活動を中心とする研究内容に関して許可を得た。

 具体的には、城倉が採択されている「学振二国間交流事業」あるいは「基盤研究C」と連動して、中国社会科学院考古研究所との交流事業を進めた。2024年7月8日~7月28日には、中国の礼制建築の踏査を行った。また、2024年9月4日~9月13日には、中国社会科学院考古研究所の遼上京城の発掘調査を視察した。さらに、20241124日~12月2日には、中国側研究者7名を招へいして日本の都城遺跡の視察を行った。

 以上の交流事業を基礎として、2025年3月1516日には、早稲田大学東アジア都城・シルクロード考古学研究所が主催する形で、早稲田大学戸山キャンパス36号館681教室を会場として国際シンポジウムを開催した。シンポジウムのタイトルは『生と死の儀礼空間-日中の都城・陵墓・寺院の発掘事例から-』で、中国側5名、日本側9名が発表を行い、同名の予稿集も刊行した(全国遺跡報告総覧・早稲田大学リポジトリで無料公開)。さらに、城倉が現在までに刊行してきた科研報告書を総括する形で、六一書房より『唐代都城中枢部の考古学的研究』(城倉正祥著、2025年3月10日)を刊行した。