表題番号:2024C-772 日付:2025/04/06
研究課題地域コミュニティ主体の持続可能なアフリカゾウ獣害対策に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 平山郁夫記念ボランティアセンター 准教授 岩井 雪乃
研究成果概要
 アフリカゾウ獣害対策において、コミュニティが主体的に実施できる対策として、ゾウ追い払い隊を結成して「集団で追い払う」方法が有効である。しかし、追い払い活動は、毎日睡眠時間を削って夜に畑をパトロールしなければならず、労働負荷が高い。また、生命の危険を伴う危険な活動であり、本人のリスクはもちろんのこと、家族も不安に晒されることになり、精神的な負荷も大きい。このような負荷の大きな追い払い隊を維持・継続できている要因は何かを明らかにすることが、本研究の目的である。
 本調査では、追い払い隊がある11村および追い払い隊がなあい3村でインタビューおよび追い払い活動の参与観察を行い、追い払い隊が持続的に活動する要因を調査した。
 詳細な分析はこれからであるが、追い払い隊の継続性には、各村の自然環境、多数派民族の特性、複数民族の混淆度合い、幹線道路へのアクセスの利便性など、自然・社会・歴史・経済の多様な要因が影響している。今後の分析では、これを丁寧に明らかにしていきたい。