表題番号:2024C-732
日付:2025/04/03
研究課題シアノバクテリアの運動集団内での個体の運動追跡
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学術院 先進理工学部 | 助教 | 山本 宏輝 |
(連携研究者) | 早稲田大学 | 教授 | 岩崎秀雄 |
- 研究成果概要
- 集団運動を行うシアノバクテリアを観察するため、蛍光タンパク質を発現させた個体を野生株に対して少量混ぜ、集団全体の中での流動を観察することを試みた。本研究には顕微鏡、励起光源、そしてシアノバクテリアの形質転換体が必要となり、特定課題研究では励起光源の予算を申請した。しかし受け入れ教員である岩崎と相談し、研究室設備としての励起光源は研究室の研究費にて負担をお願いした。そこで本研究費は、シアノバクテリアの形質転換系確立のために使用した。シアノバクテリアのホスト株には、申請者の所属する研究室で単離されたPseudanabaena sp. NIES-4403株を用いた。まずは近縁種の環状DNA(プラスミド)配列を基に作製されたプラスミドを東京農業大学の渡辺智氏よりご提供いただき、大腸菌を介してNIES-4403株に導入することを試みた。この方法を用いた形質転換体は得られなかった。そこでNIES-4403自身が所持する内在プラスミド配列を基にプラスミドの作製を試みた。内在プラスミドの部分配列を他のプラスミドに組みこみ、電圧を用いた電気穿孔法にて形質転換を試みたが、現在のところ形質転換体は得られていない。今後は引き続き試行回数を増やすとともに、導入するNIES-4403の配列の見直し、および相同組み換え法による配列の導入を試みる予定である。