表題番号:2024C-548
日付:2025/04/02
研究課題日本と中国の園の食事場面からみた身体接触
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
---|---|---|---|
(代表者) | 人間科学学術院 人間科学部 | 助手 | 韓 雪 |
- 研究成果概要
乳幼児期の食事場面では,養育者のかかわりが重要であるが,これまで食事場面における保育者と幼児のかかわりについては発話の検討に偏りがちであった。そこで,本研究では,日本と中国の園の食事場面における保育者の身体接触の特徴を文化比較の視点から検討した。日本の保育園と中国の幼稚園各2園,計9クラスに所属する保育者と全員の子どもを分析対象に映像データを収集・分析した。その結果,保育者の身体接触は状況に応じて柔軟に使用していたことは日本と中国に共通していたが,日本の保育者の身体接触は子どもが食事に逸脱する際に見られ,その際子どもの目線と合わせ,比較的安定の低姿勢で子どもの手に頻繁に身体接触を行った。一方,中国では子どもが適正に食事する際に,高い姿勢で,子どもの頭に対して頻繁に接触する傾向があり,それは賞賛や摂食の促しを意図した行動であることが示唆された。これらの知見は学会に報告し,高い評価を受けて受賞された。