表題番号:2024C-505 日付:2025/02/28
研究課題5G信号解析のための映像を用いた室内の3次元環境取得
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 大学院情報生産システム研究科 教授 池永 剛
(連携研究者) 西安電子科技大 准教授 Xina Cheng
(連携研究者) 南京大 准教授 Qin Liu
研究成果概要

 5G信号解析のための映像を用いた室内の3次元環境取得を目的として、1台のカメラで撮影した映像を用いて、セマンティックSLAM等の技術を発展させる事により、複数の部屋の3次元環境(Geometry情報+Topology情報)を取得可能な技術を検討した。高速通信時代の幕開けと共に、5G無線技術が幅広く使われてきている。4G時代と比較して、周波数が格段に上がり(2500MHz→60GHz)、部屋の環境によってその通信効率が大きく影響を受けるため、最適なルーターの設置位置等を決めるためには、室内の3次元環境の把握が必須となる。従来高価なレーザーセンターを用いた取り組みはあるが、幅広い普及のためには、映像のみから簡易に環境取得できる技術が望まれている。大学キャンパス内の様々な室内環境を撮影し、信号の反射に影響を及ぼす部屋の材質(ミラーやガラス)などを識別可能な技術や、複数の部屋間の(Geometry情報+Topology情報)を取得可能な技術を実現した。さらに関連技術として、撮影の際に夜間などにおいても映像をクリアに取得可能とするHDR(ハイダイナミックレンジイメージング)技術などの取り組みも行った。

 本研究に関連する成果として、Multimedia Tools and Applications (Springer)を含む、5件の原著学術論文に採択された。また国際会議としては、IEEE International Conference on Acoustics, Speech, and Signal Processing (ICASSP 2024)など2件で発表した。