表題番号:2024C-484 日付:2025/02/07
研究課題実空間とサイバー空間をつなげるデータ駆動型システム制御技術の開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 准教授 和佐 泰明
研究成果概要
本研究では、実空間とサイバー空間をつなげるデータ駆動型システム制御技術について3つの研究開発を行った。
一つ目は、ヘッドマウントディスプレイを装着したリアル空間の一人がバーチャルリアリティ環境内で分散協調型ドローン群を誘導する技術である。具体的には、Redirected Walking技術を用いた運動錯覚技術による人の視野への自然な介入、ドローン群の通信構造に依存した人の操作性能に着目し、実験に基づく定量的評価を行った。
二つ目は、ネットワーク化された大規模ロボット群の協調タスク配分に対して、大規模言語モデルを用いた人によるプロンプト制御技術である。従来研究の多くで検討されているロボット群全体での単一のタスクに比べて、適切なタスク配分を詳細に指示できる点で有用性がある。数値実験を通して、提案技術の有用性と大規模言語モデルの課題を分析した。
三つ目は、制御系設計に不可欠な数理モデル獲得と制御性能を担保する制御量の実時間算出のために、実空間に存在する制御対象のセンサデータ、物理法則に基づく深層学習と自動微分を活用した適応型PIDゲイン最適化手法を開発した。数値シミュレーションにより提案手法の有効性を示した。