表題番号:2024C-472 日付:2025/02/05
研究課題ハイブリッド波長可変レーザの高出力化
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 北 智洋
研究成果概要
シリコンフォトニクスを用いて作製した波長可変フィルタと化合物半導体光増幅器とを結合したハイブリッド波長可変レーザは、非常に小型でありながら広い波長範囲において良好な波長可変特性を持つことを実証している。しかしながら、本レーザにおいてはシリコンにおける二光子吸収の影響によって、高出力時にレーザ発振が不安定化するという課題がある。今年度の研究では、フィルタ構造の最適化によってシリコン導波路内の二光子吸収の抑制することで50 mWを超える高出力時においても良好なシングルモード発振が維持できることを示した。また、通信波長帯において二光子吸収が発生しない、SiN光導波路を外部共振器として用いることで、より安定した高出力動作が可能であることを確認した。シリコン光導波路とSiN光導波路とを低損失に接続するモードコンバータを開発し、SiN外部共振器の安定性とシリコンフォトニクスの光波の制御性を併せ持つハイブリッド導波路構造の開発に着手した。