表題番号:2024C-451
日付:2025/02/04
研究課題中国市街地の伝統的な住居における「入れ子構造」の空間論的研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学術院 創造理工学部 | 講師 | 王 薪鵬 |
(連携研究者) | 建築学専攻 | 博士課程 | Da DU |
(連携研究者) | 建築学専攻 | 博士課程 | Xiaochao CAO |
- 研究成果概要
1. 研究成果
本年度の研究によって、以下の点が明らかになった。
・伝統的な中国建築に見られる「入れ子構造」は、現代の都市住宅にも部分的に継承されているが、高層集合住宅(特に都心部)の増加に伴い、新たな「境界」の形態が生まれている。
・伝統住居では形式的に「入れ子構造」を維持しつづあるが、観光化・商業化され、原住民の転出等によって空虚化になる傾向がある。
・近世の街並み風景画を分析することで、都市の境界がどのように変化し、住居空間に影響を与えてきたかを確認した。
・調査データを最終的に整理し、2025年度に投稿する予定がある。
2.研究概要
・現地調査のために8月に中国福建省の伝統街並みと伝統住居「土楼(UNESCO)」の代表的な建築物を視察。
・博士課程の学生を雇用し、資料整理やデータ分析を実施。
3. 今後の展望
次年度は、現代の住居における「境界」の役割をさらに詳細に分析し、「入れ子構造」が現代都市空間にどのように適応・変容しているかを明らかにする。また、より多くの都市を対象とした比較研究を行い、中国の住居空間の多様性について考察を深める予定である。