表題番号:2024C-404 日付:2025/02/04
研究課題相互行為的視点から紐解く「遊び」と「学び」:スケートボード文化を事例として
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学学術院 商学部 講師 八木 淳一
研究成果概要

 本研究の遂行にあたり、早稲田大学の学内倫理審査にて課題の承認を受けた(2024年6月)。科研費(研究活動スタート支援)の交付が内定した(2024年8月)後、以下の関係者に連絡を取り、研究協力を打診した:


(1)筆者の知人(スケートボード熟練者)

(2)国内の大手スケートボード企業(Penny Skateboards Japan)代表

(3)都内のプロスケーター/ショップオーナー

(4)スケートボード・クルーザー系YouTube配信者


 このうち、(2)(3)(4)の三者から協力の承諾を受け、説明書や同意書をもとに、対面およびメールでの打ち合わせを行った。さらに、スケートボード愛好家や関係者との面識を広げ、研究の初期段階から関係構築に努めた。

 (3)については、9月および10月上旬に、都内のナイトクラブ併設のミニランプで計2回のデータ撮影を実施した。(4)については、都内の河川敷と東京臨海広域防災公園にて、有志の協力を得て、計2回撮影を行った。(2)については、Penny Skateboards Japan主催の練習会での撮影を予定していたものの、先方のスケジュールの関係で実施には至らなかった。以上の調査を通じて、計6時間半のデータを収集した。

 2024年10月〜11月にかけては、データの一部を文字起こしし、11月末に所属する会話分析研究会(CAN-Kanto)のデータセッションにてデータ提供を行った。このデータセッションで得たフィードバックをもとに、2025年5月に韓国・釜山で開催される国際学会(CAN-Asia 2025)にアブストラクトを提出した。

 今後の計画としては、5月の発表準備を中心に進めていきたい。スケートボードにおける準備段階の分析から、実際のスケーティングの分析へと移行するにあたり、(1)スケートボードの実際的活動の連鎖構造の記述、(2)参加者が用いる言語・身体実践の特定を主な目的とする。他の研究課題(和太鼓)や論文執筆とも並行し、「遊び」と「学び」の関係性についてさらに調査を進める予定である。