表題番号:2024C-384
日付:2025/03/17
研究課題近世日本の宗教的秩序と村社会
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 教育・総合科学学術院 教育学部 | 教授 | 大橋 幸泰 |
- 研究成果概要
- 本研究「近世日本の宗教的秩序と村社会」は、2017年度以来、同テーマの特定課題研究として継続して行っているもので、越後国蒲原郡帯織村の浄土真宗大谷派末寺本龍寺に寄託されている岩崎家文書を調査し、近世日本の宗教と村社会との関係を考えようとするものである。岩崎家は帯織村の庄屋を務めた家で、本龍寺とは親戚筋に当たる。総数数百点の史料群は、近世日本の村社会の実態のみならず、浄土真宗寺院と村社会との関係を考える上で、豊富な材料を提供してくれる。本研究では、手つかずの史料群に番号を付け、全点を写真撮影する作業を進めてきた。本年度も、大学院生にアルバイト要員として同行してもらい、現地調査(通算第八回)を2024年9月10日から9月12日までの3日間、実施した。これまでの現地調査により、史料のナンバリングは終了しているので、残る作業は写真撮影のみである。今回の調査でほぼすべての史料の写真撮影も終了した。ただし、なかには撮影漏れや失敗もあり、全体の確認作業が必要である。今後はその作業とともに、本格的に目録作成に取り組む。目録完成にはもう少し時間がかかるであろうが、協力者の大学院生らとともに早期の完成を目指したい。加えて、本研究の現地調査の過程で、本龍寺には岩崎家文書とは別の史料群が存在することが判明した。岩崎家文書を対象とする特定課題の本研究「近世日本の宗教的秩序と村社会」は2024年度でいったん終了するが、これとは別の特定課題の研究費を申請し、新たな本龍寺史料の調査に取り組む予定である。