表題番号:2024C-293
日付:2025/04/04
研究課題English Medium Instruction(EMI)における学生の言語に関する諸問題と支援方法
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 大学総合研究センター | 講師 | 阿部 真由美 |
- 研究成果概要
- 本研究課題では,EMIでの授業において重要な要素である学生の言語面での諸問題を整理し,その支援方法を検討した。2024年度は特に学生のライティングやスピーキングのアウトプットに対する支援に焦点を当て,生成AIの活用の可能性も含めつつ,文献のレビューを行うとともに,EMIの授業における支援方法を探索した。EMIの授業での言語面の支援には,次の2つの方向性が考えられる。1つ目は,授業活動等において学生の英語力の不足を補い,内容の理解や定着,活動への参加を促すための支援である。2つ目は学生の英語力を向上させ,自らの力でEMIの授業に円滑に取り組めるよう支援することである。長期的な視点では後者が望ましいものの,学生がすでに履修中のEMIの授業で学習内容に関する十分な成果を得るには前者の支援も必要であり,そのための教授方法に関する知見も蓄積されている。本研究課題では,最終的には学生の英語力を向上させることを考慮しつつも,目の前の課題への取り組みにおいて英語力不足による不利益を被ることを避けるための支援について模索した。パイロット的な試みとして,大学1年生対象のEMIの授業において,エッセイライティングの課題やプレゼンテーションの準備段階等での生成AI活用の可能性と課題を探った。生成AIの技術は日進月歩で急速に進んでおり,それに伴い,EMIの授業での生成AI活用の方法や範囲も大きく変化していくものと推測される。本研究課題で行った文献レビューとパイロットスタディを踏まえつつ,今後も最新の研究や現場のニーズを見据えながら支援方法の検討を継続する必要がある。