表題番号:2024C-265
日付:2025/01/21
研究課題競技性をもつ理科実験教材の開発とアクティブラーニングへの応用
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 高等学院 | 教諭 | 竹田 淳一郎 |
- 研究成果概要
- 【概要】 理科は実験を必要不可欠とすることが他の教科と異なるが,あらかじめ結果がわかっているテーマで実験を行うことが基本であり,その内容をアクティブラーニングに適用するには教員が発問の方法を工夫するなどの高いスキルが必要である。しかし,国際化学オリンピックや科学の甲子園などで実施された実験問題は競技性が高く,改良して授業に導入できればアクティブラーニングとして適用できると考えた。この研究は8年ほど前から進めているが,現段階での進行状況を報告する。 【結果と考察】 今年度は中学生の再結晶の分野で使用できる教材を開発し,授業で実践を行った。現行の教科書では温度による溶解度に差がある塩化ナトリウムと硝酸カリウムで実験を行っているが,これを硝酸カリウムと少量の硫酸銅の混合物で実験を行うことで探求的な実験を行うことに成功した。この実験は結果を定量的な数値で表すことができる特徴をもち,幅広く展開できることが可能であるため,この成果をまとめて次年度以降に学会発表を行う予定である。 また地学分野では化石や鉱物,岩石を使用した実験を行い,新潟県糸魚川のフォッサマグナミュージアム及びその付近の海岸で行った宿泊研修,学習発表会にも展開したので,その成果をまとめて学会発表(「生徒の興味関心を高める地学実験の試み ~地質分野での実践の報告~」 竹田淳一郎 2024年度 日本理科教育学会第74回全国大会(滋賀大会)2024年9月<口頭発表>)を行った。学会では,地学実験の内容などについて有益な情報交換をおこなった。 高校の化学分野では,一人一人が簡易で安価に行える実験教材の開発に主眼を置いて研究を行った。今年度は電気分解の分野で使用できる実験教材を開発し,授業で実践した。この成果は現在まとめている途中であり,次年度以降に学会発表を行う予定である。