表題番号:2024C-218
日付:2025/03/24
研究課題教師向けメンタルヘルスアプリの開発
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 人間科学学術院 人間科学部 | 准教授 | 大月 友 |
- 研究成果概要
- 以前開発したアクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)に基づくセルフケアアプリ(全14セッションからなる心理教育プログラム)を,教師向けに改変した。本プログラムではドロップアウトを予防するために,①1回のセッションあたりの時間を短くし,ステップバイステップで必要な知識やスキルを学べる構成とする,②魅力的なキャラクターをガイド役として,テキストベースの対話形式(チャット)で進めていく設定にする,③プログラムにはアニメーション動画や漫画,ゲームなどのデジタルコンテンツを活用する,④プログラム全体を通して利用者のプロフィールが完成し,そのプロフィールを視覚的にフィードバックするページを設定する,など書籍等の紙媒体を利用したセルフヘルプでは実現できない工夫を行った。また,教師向けにするため,①セッション内容を整理して全13セッションのプログラムに短縮させ,②「いつも忙しい先生方が,心にゆとりを持ちながら,子どもたちに柔軟に対応するためのマインドセットを育む」という目的を明確にした。 パイロットスタディとして,39名の現職教員にセルフケアアプリを導入したところ,介入が終了して効果測定に協力をした参加者は11名のみとなった(離脱率71.8%)。このことから,セルフケアアプリの継続利用をどのように促すかについて,課題が浮き彫りになった。