表題番号:2024C-193
日付:2025/04/01
研究課題分断社会における歴史教育:ジョージアにおける近現代史言説の再構築と民族紛争への影響の検証
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 社会科学総合学術院 社会科学部 | 准教授 | 小山 淑子 |
- 研究成果概要
- 本研究は分断された社会における歴史教育を取り上げ、歴史教育が紛争解決に果たす役割に着目する。3年間で行う本研究では、ソ連邦独立以後のジョージア共和国における近現代史の歴史教育を主な事例とする。ジョージアはアブハジア民族およびオセチア民族との間に未解決の領土係争を抱え本土にも多くの少数民族を擁している。しかし公的教育機関では2000年代以降、ジョージア民族を中心に据えた歴史言説のもとで歴史教育が実施された。そこで本研究では、ジョージアの歴史教育実践におけるエスノセントリックな歴史言説、少数民族の周辺的位置づけが、民族間の信頼醸成と武力紛争の解決にどのような影響を及ぼしているのか検証する。プロジェクト初年度の2024年度は、歴史教育カリキュラム・歴史教科書の検証のための文献精査を行った。