表題番号:2024C-183 日付:2025/04/04
研究課題業務の質マネジメントのための力量管理手法の開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 大学院創造理工学研究科 准教授 下野 僚子
研究成果概要
本研究では、医療機関や企業における対象業務について、的確な力量評価と、力量に合わせた教育などを通した力量管理手法の設計を行った。
研究方法として、研究方法として、①対象業務の設定、②対象業務の特徴の整理、③対象業務に適した手法の精緻化、④実現場での検証の順で進めた。
まず、①対象業務として、医療機関における質マネジメント業務や臨床検査、看護業務などを選定した。次に、②対象業務の特徴として、医療行為であるかどうか、医療行為の場合には侵襲性があるかどうかに着目した。これより、③対象業務に適した手法の精緻化にあたっては、業務内容ごとに詳細設計を進めた。質マネジメント業務においては、TQM(Total Quality Management)にかかる既存モデルの要素を観点とした精緻化を行った。臨床検査業務については、知識・技術の習得状況を把握する特性要因図を用いた手法を踏襲した。看護業務については、侵襲性のある医療行為に着目し、医師による侵襲的手技に対して用いた既存手法を参考にした。最後に、④実現場での検証として、急性期病院Aにおいて質マネジメント業務と臨床検査業務、急性期病院Bにおいて臨床検査業務と看護業務に関する力量管理手法を適用し、実践可能性を確認できた。今後の課題として、業務の質や生産性の向上における有用性の検証が挙げられる。