表題番号:2024C-131 日付:2025/03/29
研究課題水平荷重を受ける鋼桁の弾塑性挙動
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 創造理工学部 教授 小野 潔
研究成果概要
 地震本部の公開している情報によれば,30年以内にマグニチュード8~9クラスの南海トラフ地震の発生する可能性は70~80%とされているなど,近い将来,巨大地震が発生する可能性が高いことが指摘されている,その地震動の強度・特性を正確に予測することは非常に困難である.他方,そのような予測が非常に困難な巨大地震に対しても,橋梁には地震時の安全性,地震後の車両の通行,早期復旧性を確保することが強く求められる. そこで,本研究では,強度・特性を予測することが非常に困難な将来の巨大地震に対しても,橋梁の地震時の安全性,地震後の車両の通行,早期復旧が可能な橋梁の実現のため,鋼桁全体をモデル化して水平荷重を作用させて解析を実施し,地震時の安全性の評価,地震時に損傷しやす箇所の把握,損傷軽減策について検討を行った.その結果,対傾構を構成する長柱,ガセットの鋼種,構造ディテールを調整することで,ガセットに損傷をさせることで主桁の損傷を防ぎ,かつ鋼桁の地震時の耐荷力の低下を抑えることができる構造の実現の可能性があることが判明した