表題番号:2024C-089
日付:2025/03/14
研究課題絡み目写像の高次のホモトピー不変量に関する研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 商学学術院 商学部 | 教授 | 安原 晃 |
- 研究成果概要
- 有限個(n個)の2次元球面の集合から4次元球面への連続写像が(n成分)球面リンク写像であるとは,異なる成分の像が非交和なときをいう.2つの球面リンク写像がリンク・ホモトピックであるとは,球面リンク写像である状態を保ったままの連続変形で移り合うときをいう.球面リンク写像のリンク・ホモトピー不変量で最も有名なものは,1次元のホモロジー群を用いて定義されるカーク不変量(Paul Kirk, 1988年)である.1次元ホモロジー群は基本群の可換化(つまり,2次の冪零商)であるので,その拡張として,基本群の高次の冪零商から高次のカーク不変量が得られるのではないかという素朴なアイデアが浮かぶ.しかしながら,カーク不変量が定義されて35年が経過した現在においても,このアイデアを実らせた研究成果は存在しない.本研究では,基本群の高次の冪零商を用いて,高次のカーク不変量に相当する新しい不変量を開発した.