表題番号:2024C-055 日付:2024/11/10
研究課題猫をめぐる比較文化史―日本とヨーロッパ
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 真辺 将之
研究成果概要
申請者は2021年に発表した書籍『猫が歩いた近現代』において、日本の近現代における人間と猫の歴史的変化を描いた。他方、申請者は2021年度特別研究期間において、ベルギーに滞在し、ヨーロッパ各地の猫の文化に感心を抱くようになった。ヨーロッパの猫と人間の関係は、例えば中世では悪魔の使いとして猫が迫害され、近代には日本よりも早く猫のペット化・家族化が進むなど、筆者が『猫が歩いた近現代』で描いた日本の事例に比べても、さらに変化の激しく多様性を帯びた歴史を持っている。以上を踏まえ、本研究では、ヨーロッパと日本との猫の歴史や文化の比較検討を行った。具体的には、2024年5月にベルギーで行われたkattenstoetという名の猫祭りを実際に訪問してその内容を調査するとともに、その背景にある猫文化を現地で文献を探索して探った。また併せてドイツ、オランダ、フランス等の周辺諸国における猫をめぐる歴史と文化をも併せて探った。この成果は近い将来書籍として発表する予定である。