表題番号:2024C-039
日付:2025/04/21
研究課題身体計測の思想史:生政治の時代における断片化する身体と虚構的な身体イメージの行方
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 文学学術院 文化構想学部 | 教授 | 橋本 一径 |
- 研究成果概要
- 2024年度は夏と春の休暇中を利用した研究出張により、中央公論新社より刊行の予定の、研究課題に直結した、既製服の歴史に関する著作のための資料調査および執筆を行った。その中間報告として、2024年12月に学内の所属先において行われた講演会、および2025年3月にパリのソルボンヌ・ヌーヴェル大学のセミナーにおいて、それぞれ口頭発表を行った。また、2024年12月に刊行された分担執筆の書物『〈現実論〉序説 フィクションとは何か? イメージとは何か?』に寄せた論文「ミツバチの社会からミツバチとの社会へ――社会イメージの思想史」は、本研究課題に先立つ研究課題の成果ではあるが、イメージの社会的な機能を扱った本研究課題とも関わりの深いものである。さらには、2025年に東京大学出版会より刊行予定の書物『イメージ論の冒険者たち』のために、本研究課題の理論的な後ろ盾の一人であるフランスの哲学者・美術史家ジョルジュ・ディディ=ユベルマンの思想を紹介する論文を執筆した。また2006年に訳出した、同じくディディ=ユベルマンの書物『イメージ、それでもなお』が、新たに平凡社ライブラリーに収録され、2025年5月に刊行されることになったため、翻訳を全体的に見直し、新たな訳者あとがきを執筆した。やはり本研究課題の理論的根拠でもあるアラン・シュピオ『数のガバナンス』の翻訳を引き続き進めており、2025年度中の完成を目指している。