表題番号:2024C-002
日付:2025/03/25
研究課題Volterra格子の離散化とその感染症数理モデルへの応用
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 政治経済学術院 政治経済学部 | 教授 | 野邊 厚 |
- 研究成果概要
- Volterra格子とよばれる一次元格子モデルは周期的境界条件のもとで可積分であることが広く知られている。本研究においては、境界での値が一定という非周期的境界条件を課したVolterra格子をHamilton系として捉え、ポアソン多様体もしくはシンプレクティック多様体上のハミルトニアン流としての構造を明らかにした。さらに、そのような系がとくに可積分となる場合について考察し、代表的な感染症数理モデルであるSIRモデルおよびそのワクチン接種を考慮した拡張モデル(SIRワクチン接種モデル)がその中に含まれていることを明らかにした。また、とくに、SIRワクチン接種モデルは第1種Abel方程式へ変換可能であり、その変換を援用するとLambertのW函数を用いて一般解を陰的に構成できることを示した。