表題番号:2023R-040 日付:2024/06/30
研究課題フランスからの留学生受け入れプログラムの検証と考察:日仏高等学校ネットワ―クの例
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 高等学院 教諭 中野 茂
研究成果概要
  高等学校における外国語教育の現場では、教育の質を高めるための様々な試みが行なわれ、申請者自身も学会や研究会などで様々な取り組みを発表する機会を持ってきた。その中で最も効果的なものが海外で学習言語を学ぶことができ、また海外の生徒を受け入れることのできる交換留学プログラムである。このプログラムは単に語学の能力向上、さらにはモチベーション向上にとどまらず異文化理解を深める可能性を秘めている。
  申請者の勤務校である早稲田大学高等学院は、日仏あわせて約60の高校が加盟している日仏高校ネットワーク・コリブリに2010年度より加盟し、2011年度より毎年フランスの高校との交換留学を行っている。申請者は、同学院の加盟時よりコリブリによる短期交換留学プログラムを担当しており、また2014年度より同ネットワークの日本側代表を、さらには2021年度より短期留学プログラムのアンケート担当を務めている。このプログラムを進化させるためにも同プログラムの検証を行う必要がある。それゆえ、本年度は同ネットワークの短期交換留学プログラムの参加者を対象にアンケート調査の集計と分析を行った。
  2023年度は、10月から11月にかけて37名のフランス人高校生を日本各地の高校(14校)に3週間受け入れ、3月に36名の日本人をフランス各地の高校(12校)に3週間派遣した。どちらのアンケートにも全生徒が回答した。秋のフランス人受け入れアンケートに関してはすでに2024年1月に開催された日本側日仏高等学校・コリブリ総会の場で概要を説明した後に、フランスの高校の教員と共有した。今後は、日本人高校生のフランス派遣アンケートの分析も含めて、2回のアンケート結果をより詳細に分析していく必要がある。このようにして得られたアンケート結果の分析を研究会などの場で発表し、発表の場での議論を踏まえて、プログラムをよりよいものへと進化させていく。