表題番号:2023R-028 日付:2024/02/14
研究課題ナノフローサイトメーターに向けたナノ物質1個の吸光度とサイズのナノ空間同時測定
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 大学院情報生産システム研究科 教授 馬渡 和真
研究成果概要

研究室立ち上げにあたり、ナノフローサイトメータに必要な技術を整備した。ナノフローサイトメータには、デバイス技術、流体制御技術、検出技術など複合的な技術が必要である。今年度はデバイス技術と検出技術に取り組んだ。ナノフローサイトメータではナノスケールの空間が適しており、そのためにナノ流路デバイスが不可欠である。そして、ナノ流路は極微小空間であり、変形しやすい基板では容易に流路が閉塞するため、硬い材料、特にガラスでの加工が必要である。そこで、今年度はガラスのナノ加工の中から基板接合条件の確立を目指した。その結果、基板洗浄に必要なプロセスおよび条件を検討して、接合に必要な清浄表面を実現した。そして、研究室に導入したクリーンブース内に酸素プラズマ加工装置を設置して、プラズマ条件を検討することで、最適な電圧条件を得て、ガラス基板の接合に成功した。また、検出技術では、ナノ物質の蛍光やサイズをナノ流路で同時に測定するための測定系を設計・製作した。今後、ナノ流路加工プロセスや条件を確立してナノ流路デバイスを作製して、今年度作製した検出システムにより、ナノ流路でのナノ粒子検出を実現する。