表題番号:2023Q-022
日付:2024/03/27
研究課題地震動予測の不確実性を包摂した長期的リスク管理政策に関する対話の場と社会的納得性
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 国際学術院 大学院アジア太平洋研究科 | 教授 | 松岡 俊二 |
(連携研究者) | 社会科学総合学術院 | 教授 | 黒川 哲志 |
(連携研究者) | 日本大学生物資源科学部 | 教授 | 松本 礼史 |
(連携研究者) | 日本大学文理学部 | 教授 | 竹内 真司 |
(連携研究者) | 主席研究員 | 防災科学技術研究所 | 藤原 広行 |
- 研究成果概要
- マグニチュード8クラスの巨大地震への備えには長期的な取り組みが必要であるが、科学的予測の不確実性や、現在世代と将来世代の間での費用負担の公平性などの課題を抱えている。このような科学者のみでは回答が難しいトランス・サイエンス的課題では、様々なステークホルダーとの協働が社会に望ましい解決策を導くための鍵である。そこで本研究は、巨大地震予測の不確実性を踏まえた長期的災害対策と世代間公平性に関して調査研究雨を行うこととして、100年の発生確率が40%近くに及ぶ首都圏のM8クラスの海溝型巨大地震に焦点を当て、科学者、行政担当者、一般市民を含む『首都圏・巨大地震を考える市民会議』を形成し、長期的視点に基づく災害対策について議論することを計画した。この市民会議での対話や学びを通じ、科学的予測の不確実性と世代間公平性の問題に取り組む過程で、参加者の地震に対する科学リテラシーや認識の変容を観察・記録することとしたい。それをアンケート調査やインタビュー分析と組み合わせることで定量的・定性的に分析し、不確実性を考慮しつつ将来世代にも配慮した、真に社会にとって望ましい持続的かつ長期的な災害対策を解明・提言することを予定している。研究の本格実施は、科研・基盤研究Bのスタートに合わせ、2024年4月を予定している。