表題番号:2023C-572 日付:2024/04/11
研究課題日本語教育におけるライティング支援に関する研究 ―実践での検討と教材の分析から―
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) グローバルエデュケーションセンター 助教 平松 友紀
研究成果概要

 本研究では、書き手自身が、伝えたい内容を日本語で表現していけるようになるための文章支援のあり方を検討するため、その足掛かりとして、実践・教材などの分析、考察を行う計画であった。
 実践の分析・考察に関しては、申請者自身のライティング授業実践のなかでの検討を行った。担当する学部初年次生を対象としたライティング授業では、実践を見直し改善するために学生に向けたアンケートを授業前、授業後に行っている。2023年度は、アカデミック・ライティングに対する学生の意識を詳細に捉える調査として、授業実践の前後に行うアンケート項目を見直し、研究の同意許可を得たうえで、データを収集した。
 申請者が担当する授業は、初年次の学部生を対象とした授業であるが、学部生のなかには、日本語を第一言語としない学生も増えてきている。こうした現状は、先行研究においても指摘されており、学部初年次生に対する支援を検討する際には、日本語を第一言語としない学生にも重点を置く必要があるという点への示唆が得られた。そこで、授業前後に行うアンケート項目においても、日本語を第一言語とするか否かなどを含めたアンケート項目を追加した。
 2023年度にアンケート調査によりデータを収集したが、日本語を第一言語としない学生が履修する割合が2024年度から高くなることを受け、再度2024年度に、一部修正した同様の内容で調査を行う予定である。本研究の結果は発表できていないが、2024年度の調査結果を含めて分析・考察を進め、結果をまとめる計画である。また、その結果に基づき、学部初年次生を対象としたアカデミック・ライティング授業を行う際の具体的な学生の支援策を検討することも今後の課題としたい。