研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 本庄高等学院 | 教諭 | 大塚 未来 |
- 研究成果概要
本研究は、古墳の宇宙線透視という素粒子物理学と考古学の融合領域等を題材とし、高校生による学際探求活動を実践するための学習プログラム・教材開発、国際コラボレーションの構築を目的としたものである。これまで、高校生による宇宙線測定の国際連携ネットワークの構築と共同研究の実践、高校生による古墳の宇宙線透視を科学者やミュージアムと連携し進めてきた。また、2022年度には特別研究期間を利用し各国の科学教育アウトリーチ活動についての調査、 欧州におけるミュオグラフィの実験施設の巡見、教育利用に適した装置・測定手法と各国における実験と各国の社会・文化との関連についての調査、研究者や現地教員との意見交換、ネットワークの構築を行ってきた。
本年度における主な活動と成果は以下のとおりである。
・本庄高等学院とアルゼンチンのウエチュラフケンサイエンスクラブとの交流
JST主催のさくらサイエンスプログラムにおいて、宇宙線をはじめとした素粒子物理の技術探究をテーマとしてアルゼンチンJunin de los Andesにあるウエチュラフケンサイエンスクラブ( Huechulafquen Science Club)の教員、大学生、高校生の計5名を1/25-31の日程で招聘し交流を行った。早稲田大学理工学部の研究室やミュージアムの訪問の他、学院生と共に草津温泉での放射線測定や理化学研究所の加速器の見学を行った。また、本庄高等学院では、生徒たちが研究を行っている河川や古墳の見学を行い、授業参加、学院生との素粒子物理学に関するコラボレーション研究を行った。https://www.waseda.jp/school/honjo/news/4922
なお、サイエンスクラブと本庄高等学院の高校生は、アルゼンチンと日本の合同チームとして国際加速器機関CERN主催の高校生対象のコンペであるbeamline for schoolに参加している。
・本庄高等学院とフランスの研究所、高校とのコラボレーション
フランス南部Aptにある研究所The Low Noise Underground Laboratory (LSBB)の研究者, 学校College Charles de Gaulleの教員と生徒と宇宙線透視をテーマとしたコラボレーション探究活動を開始した。シンチレータを用いて得られた宇宙線の測定データの比較、測定方法などのディスカッションを行っている。