表題番号:2023C-546 日付:2023/11/07
研究課題日本人高齢者における安定同位体を用いた水の摂取必要量の検討
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) スポーツ科学学術院 スポーツ科学部 助教 渡邉 大輝
研究成果概要

申請者は早稲田大学に着任してから、主に前職のリソースを使用し実験してきた。申請者の研究テーマである安定同位体の試薬調整には電子天秤や吸引ろ過器などが必要である。本研究費は、主にこの二つの機器の購入に使用させていただいた。電子天秤はヒトに安定同位体を投与する際に摂取させた安定同位体量を細かい数字まで計量する必要があるため購入した。これは、体内の安定同位体濃度の変化を計算する際に正確な安定同位体投与量が必要なためである。吸引ろ過器は購入した安定同位体を一度投与前にろ過することが推奨されているため、実験を安全に正確に行うために必要である。本研究費はこれまで学外で試薬調整を行っていた作業を学内(研究室内)で行うために購入した。今後、申請者自身や大学院生の研究テーマで使用していく予定である。

 この研究テーマに関連して、以前に取得したデータを用いて高齢者の水の必要量に関連する因子の探索を行った。平均年齢71.8歳の高齢者集団における一日当たりの水必要量は、女性で2718 ml、男性で3323 mlであった。これらの水必要量に関連する要因として、性別、体格、食事からの水分摂取量、身体活動量、環境因子、尿中マーカーが抽出された。この結果をまとめた論文は現在投稿中である。