表題番号:2023C-531 日付:2024/04/05
研究課題オンライン授業(リアルタイム)と対面での学生の学習プロセスに関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 教授 尾澤 重知
研究成果概要
 オンライン授業(リアルタイム型)と対面での授業を、学生が自由に選択できる「ハイフレックス型」の授業において、学生はどのように授業へ関わっているだろうか。本研究では、ハイフレックス型で開講されている授業を対象として、授業中の学生の学習プロセスの特徴を検討することを目的とした
 本研究では、2023年秋学期に開講された授業Xを対象とした。授業Xは、大学1年生から履修が可能な選択科目の1つであり、「人はいかに学ぶか?」など、人の学びの科学をテーマとしていた。
 実質的に約50名が受講し、うち約5-6割がリアルタイム(Zoom利用)、残りの約4-5割が対面での受講を選択した。授業形態の選択は学生の任意であり、毎回変更可能な条件としたため、全14回で授業形態の選択の比率は若干異なる。全体の約8割の学生は、授業形態を変更せずに同一の形式で受講した。
 授業は、10-25分程度の講義と、5-10分程度のグループディスカッションや演習の組合せを中心とした。授業回によって異なるが100分授業のうち計約50-70分が講義、計約30-50分がディスカッションや演習の時間だった。
 ディスカッションの際は、リアルタイムの受講者はブレイクアウトルーム機能を利用し無作為に、対面では座席が近い人同士で、3-4名を原則としてグループ編成した。実施校のTA制度を利用し、グループディスカッションの際はTAが、討議の支援を行った。
 本研究では、①学生が授業中にどのようなノートテイキングを行っているか、②グループディスカッション時のプロセス、③学期末レポートのパフォーマンスなどを指標に検討を行った。①については、授業内での演習等で学生自身が回答した内容に基づき、ルーブリックを用いて評価を行った。②は、TAの観察や、ブレイクアウトルームの記録に基づいて評価をした。③の学期末レポートは、ルーブリックを用いて評価した。
 現在、これらの成果を国際会議・論文誌に投稿できるように準備をしている。