表題番号:2023C-511
日付:2024/04/01
研究課題知的財産権と新産業勃興の「法と経済学」研究
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
---|---|---|---|
(代表者) | 社会科学総合学術院 社会科学部 | 教授 | 土門 晃二 |
- 研究成果概要
- 2021年に執筆した日本文化コンテンツの海賊版の効果に関する予稿の修正を行った。特に、オンラインでの海賊行為に注目し、正・負の外部性がコンテンツ所有者に与える影響を分析した。2021年に学術雑誌に公表した論文の分析手法を拡張に、海外でのインターネット上の海賊版がインバウンド旅行者に正の外部性を生み出し、インバウンド旅行需要を増加させる効果があることを理論的に考察し、精緻化のために修正を行った。コンテンツ所有者に関しては、利潤関数の変数である取締りレベルの上限の数値を計算して追加している。また、日本コンテンツによって生み出されるインバウンド旅行を考察している文献を追加し、政策的含意を具体的に考察した。さらに、中越国境におけるコピー商品の流入について現地調査を行った。以前と同様に衣料品や玩具、バッグ等の小物品のコピー商品は多く存在するが、工具や家電製品などの工業製品はベトナム製が多く、現地製造が普及していることが分かった。それらは、オリジナルブランドでありコピー商品ではない。所得が上昇する中で、コピー商品が一部排除されつつあることがわかった。以上の二つの分析は、それぞれコンファレンスおよびワークショップで発表され、得られたコメントから修正を行った。