表題番号:2023C-482 日付:2024/03/30
研究課題液滴が自己複製分子システムの進化に与える影響の調査
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 講師 水内 良
研究成果概要

生命が誕生する前にはRNAなどの自己複製する分子システムが存在し、ダーウィン進化によって複雑化したと考えられている。進化には細胞等の区画構造が必要であり、原始区画の候補として液-液相分離した液滴が提唱されている。一方、先行研究において自己複製分子の進化は油中水滴でしか実証されていない。本研究では液滴でRNA自己複製システムが進化可能であるかを検証するために、まずRNAの液滴内での複製ダイナミクスを継代実験により調査した。その結果、持続的な複製には液滴同士の融合や変異体の出現を抑えるような継代手法が必要であることを示唆する結果が得られた。現在、持続的な複製の達成に向けて継代手法を改良中である。