表題番号:2023C-479 日付:2024/03/22
研究課題人と複数ロボット群の実時間共創システムのための制御系設計
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 講師 和佐 泰明
研究成果概要
本研究では、人と複数ロボット群の協調制御を行うための制御系設計について2つの研究手法で分析した。
1つ目は、ヘッドマウントディスプレイを装着したリアル空間の一人が、バーチャルリアリティ環境内で広域の協調運動するドローン群を誘導する協調制御の性能改善を行う。具体的には、認知科学で研究が進められているRedirected Walking技術を用いた運動錯覚技術を用いて、人の回転移動量の低減と共にロボット群の速度制御の時間遷移の変化量抑制する方法を提案した。高精細な都市モデルを再現できるUnreal Engine 4を用いた実時間制御を可能とする実験環境を構築し、提案手法の精度検証を行った。
2つ目はネットワーク化されたロボット群の操縦者が複数存在する場合、全体目的実現の阻害要因として操縦者間の相互干渉が存在する。この課題解決にあたり、経済学で進められているメカニズムデザイン・契約理論が動的システムの制御系設計に応用できることを提案した。提案手法は操縦者の意思決定の自由度が担保される一方で、全体目的を実現できない個人最適化の行動を選択すると間接的損失を被ることが理論的に保障されている。また、数値シミュレーションにより提案手法の有効性について検証を行った。