表題番号:2023C-464
日付:2025/04/03
研究課題第一言語における非字義性の理解
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学術院 創造理工学部 | 准教授 | 菅原 彩加 |
- 研究成果概要
- 皮肉(アイロニー、サーカズム)などの非字義性(non-literality)を理解するには適切な文脈の理解と字義的意味の理解、そして状況に応じて非字義性をもつ発言が適切となるという知識が必要となる。本研究では、成人における日常コミュニケーションにおける非字義的な発話に関して、どのような音韻的特徴がみられるかを調査した。また、特定の音韻的特徴が字義的な発話に適用された場合にどのように解釈されるのかの調査も行った。非字義性をもつ発言を実験のような作られた環境において被験者に自然に発話してもらうことに関して難しさがあったため、実験者が、先行研究に基づき選定した複数の音韻的特徴をもつ発話を録音したものを被験者に聞かせて、自然さや解釈について問うといった形式の調査を行った。調査は予備段階であるが、今後広く被験者を募り実験を行うことを検討している。また、児童においてはどの段階で皮肉を理解できるのかという問いも未だ残っており、今回成人対象の実験計画に困難があったものの、いずれは幼児・児童を対象に実験を行いたいと考える。