表題番号:2023C-452 日付:2024/03/30
研究課題大規模ログデータを活用したビジネス施策の効果推定と施策パラメータの最適化
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 創造理工学部 教授 後藤 正幸
(連携研究者) 上智大学 准教授 山下 遥
(連携研究者) 慶應義塾大学 助教 楊 添翔
(連携研究者) 早稲田大学 助手 山極 綾子
研究成果概要

本研究では,ECサイトなどに蓄積される顧客ユーザの活動履歴データ(大規模ログデータ)を活用してビジネス施策の効果の特定と施策パラメータを最適化するモデルの開発を目的としている。多くのECサイトでは,優良顧客の維持や顧客の成長を目的とした割引クーポンやポイント付与などの施策を実施しており,その最適化は重要な課題の一つと言える。一方で,過去にどの顧客ユーザに対してどのような施策が行われているのかといった履歴データは蓄積されており,それらを有効に活用して,より効果的な施策デザインに結び付けようとする試みも始まっている。本研究では,近年高度に発展した機械学習を効果的に活用して施策評価を行う手法について検討を行うと共に,施策パラメータの最適化のためのビジネス施策実験の計画手法の開発を目指している。

人工知能や機械学習の分野では,データの選択バイアスなどの考慮し統計的因果関係を学習できる機械学習モデルや,実際には実施していない施策を実施したときの効果を推定しようとした反実仮想機械学習というモデルも提案されている。本研究ではこれらの人工知能分野における研究動向を踏まえ,過去のログデータを学習した機械学習モデルに基づくビジネス施策評価のための手法を構築し,人工データや実データを用いて評価を行った。加えて,大規模ログデータを有効活用しつつ,新たな施策実験を通じて,ビジネス施策を精度よく評価し,施策効果の高い対象グループを特定する手法を開発してその評価を行った。その結果,規模ログデータを活用したビジネス施策の効果推定と施策パラメータの最適化のための様々なモデルを提案することができ,ビジネスドメインにおける機械学習活用モデルに関する重要な知見の蓄積に繋がった。

本研究の成果は,国内学会や国際会議の他,客観的な効果が認められた成果については順次,投稿論文として投稿を進める予定である。