表題番号:2023C-445 日付:2024/04/02
研究課題火災加熱を受ける木質構造部材の被覆層に関する実験的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 創造理工学部 講師 伯耆原 智世
研究成果概要
耐火時間に比例して被覆層の厚さを厚くしていく従来の手法で高層木造を設計すると、1棟の建物でも階によって要求される耐火性能が異なるため、部材断面が大きく異なる。そこで、本研究では、高層建築全体を木造で成立させるのに必要な耐火性能の高度化と、それに伴って肥大化する部材断面寸法の制御を両立させて、耐火性能の異なる複数の樹種や薬剤処理木材を使用することで断面寸法を制御し、要求される耐火性能と建築計画やコストに合わせて多様な組み合わせが可能な設計手法の開発を目的とした。 小型加熱試験により、開発済のスギ2時間耐火部材と同等の断面寸法仕様で3時間耐火性能を確保する見通しを得た。そこで、本年度には、更なる部材材積及び重量低減に向けて、加熱終了後の被覆層の難燃性能及び荷重支持部の燃え進み抑制効果の把握及び研究成果の学会発表及び情報収集を行った。