表題番号:2023C-422
日付:2024/11/11
研究課題効率性,信頼性,情報秘匿性を有する分散蓄積・計算・通信方式の基礎理論構築
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 理工学術院 基幹理工学部 | 教授 | 松嶋 敏泰 |
- 研究成果概要
- ユーザの検索対象が何であるかを各計算機に秘匿したまま情報検索を可能とする方式の一つである「プライバシー保護情報検索」に関する研究においては,MDS符号を用いた秘密分散方式を利用して新方式の提案を行った.この方式が計算量やある種の通信レートにおいて従来研究より優れていることを理論的に示すとともに,数値計算でもその特性を示した.また,この方式を拡張して,サーバーからの情報が消失したり,サーバーが意図的に情報を改ざんした場合にも対応できる方式も提案し,性能評価も行った.計算データの誤り,消失を訂正可能であるという計算における信頼性を有しつつ,計算対象が何であるかを各計算機に秘匿したまま高効率な計算を可能とするデータ処理方式の一つである「分散符号化計算方式」の構成に関する研究においては,サーバーをグループ化した方式において,消失や改ざんに対して従来研究と同等の訂正性能を持ちながら,計算効率が高い新方式を提案し,その特性を理論的に解析しその有用性を証明した.