表題番号:2023C-382 日付:2024/03/06
研究課題近世日本の宗教的秩序と村社会
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 大橋 幸泰
研究成果概要
 本研究「近世日本の宗教的秩序と村社会」は、昨年度の同テーマの特定課題研究を継続して行うもので、越後国蒲原郡帯織村の浄土真宗大谷派末寺本龍寺に寄託されている岩崎家文書を調査し、近世日本の宗教と村社会との関係を考えようとするものである。
 岩崎家は帯織村の庄屋を務めた家で、本龍寺とは親戚筋に当たる。総数数百点の史料群は、近世日本の村社会の実態のみならず、浄土真宗寺院と村社会との関係を考える上で、豊富な材料を提供してくれる。本研究では、まず、手つかずの史料群に番号を付け、全点を写真撮影する作業を進めている。
 本年度も、大学院生にアルバイト要員として同行してもらい、現地調査(通算第七回)を2023年9月27日から9月29日までの3日間、実施した。史料のナンバリングは終了しており、作業は写真撮影のみである。
 岩崎家文書については、本研究で調査している一紙文書を中心とした史料群の他に、冊子を中心とした別の史料群の存在が、過去の史料所在調査において判明している。しかし、三条市立図書館に問い合わせたところ、現在、その所在は不明とのことであった。本来、同一の史料群と思われるが、分離してしまったのは残念なことである。この点、もう少し、史料の所在を調査してみたいと思っている。
 次年度も引き続き現地調査を進めつつ、目録作成と内容解読を同時に進める予定である。