表題番号:2023C-368 日付:2024/04/04
研究課題消費者の参照価格の形成機序に関する実験研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 助教 川杉 桂太
研究成果概要

本研究では,消費者の参照価格の形成機序について実証的に検討することを目的とした。参照価格は,製品の価格を消費者が評価する基準である。例えばある製品について,以前購入したときの価格や広告で見かけた価格を消費者が記憶していれば,それが内的な参照価格として,次に購買する際の価格の判断や購買意思決定に影響することが考えられる。参照価格の形成機序について検討することは,どのような値付け・値引きの仕方をすればより多くの利益を上げられるか,といった企業側の観点のみならず,どのようなところに気を付ければお得に買えるか・無駄遣いを防げるか,といった消費者側の観点からも重要であると考えられる。本研究では,参照価格の形成機序を検討するために,実験室実験を実施した。実際の商品棚に配置された製品やその価格を提示し,実験参加者には価格の判断や,購買意思決定を行わせた。また課題中の実験参加者の眼球運動を測定した。収集したデータについては,数理モデルを用いた分析を実施し,学会発表などを通じ,公表していく予定である。