表題番号:2023C-361 日付:2024/04/05
研究課題大革命前後のフランスの外交政策と外務卿ヴェルジェンヌについての考察
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 森原 隆
研究成果概要
本研究は、2020年度科学研究費基盤研究(c)に採択された、「フランス革命前夜の外務卿ヴェルジェンヌとフランス外交政策に関する総合的研究」の補助研究として計画したものである。 本年は、コロナ禍の諸問題がまだ残存しているため、当初計画していたフランス・パリに現地調査に出かけることを見送った。しかし、これまで収集してきた史料や文献の読解に努め、外務大臣(外務卿を改める)ヴェルジェンヌに関する論文を執筆した。これまでヴェルジェンヌに関しては、わが国ではまとまった研究がないため、まずヴェルジェンヌの経歴と政治活動全般について、研究史上の位置づけを明確にしながら、全般的な情報の整理と提供を行い、ついでヴェルジェンヌの世論やジャーナリズムを意識した外交政策に焦点を絞って論じた。この論文は、本研究者の編著『ヨーロッパの「統合」の再検討』(成文堂)として、2024年3月25日に刊行された共同研究論文集の一論文として掲載された。今後、さらにフランス国立図書館、国立古文書館、外務省文書館で、関連史料収集と調査を行い、ヴェルジェンヌに関する別のテーマでの論文執筆を構想している。