表題番号:2023C-312
日付:2024/03/29
研究課題奴隷の「医療」と「黒人」の構成―18世紀〜19世紀
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 法学学術院 法学部 | 准教授 | 岩村 健二郎 |
- 研究成果概要
本研究は、広くはキューバにおける「黒人」の言説におけるその「構築」を歴史的に相対化する目的のもと、とりわけ奴隷制時代の「医学」的視線・解釈が、どのような「黒人」像を生産したのか、同時代の「医学」的視線によって、何が可能/不可能になり、後に何がもたらされたのか、学もしくは新たな思考方法によって(実体が解明されたりすることを対象にするのではなく)何が可能になったのかを、認識論的な系譜の中に読解しようとする試みの内部にある。本件の課題として1798年に医師バレーラ・イ・ドミンゴによって書かれた『博物学・外科的考察』の読解を行い、その医学的視線が「奴隷」の「精神」や「心理」の一部をどのように構成したのかを文献学上の系譜を中心に明らかにした。